【学生エッセイ】一眼レフで、撮る/大野涼加


私が今回の作品展示にあたって、最も印象に残っている作品は自主制作『名芸マル図鑑』です。これは、2年生前期に履修した「写真演習」での学習をもとに制作しました。名古屋芸術大学東キャンパス、特に芸術教養領域フロアに潜む数々の「マル」を紹介する冊子となっています。

 

私は普段から写真を撮ることが好きで、2年生になったら履修できるこの「写真演習」の授業をとても楽しみにしていました。一眼レフカメラは想像していた以上に操作が難しく、何度も心が折れかけました。私たちがスマートフォンを使ってワンタッチで撮れる写真とは異なり、なにを撮るか・いつ撮るか・どこで撮るかなど、様々な条件を考慮した上で絞りやシャッタースピードを調節し、はじめて写真を撮ることができます。言葉にすると簡単そうに聞こえますが、ちょっとのことでピントが合わなかったり、ぶれたりしてそれはそれは手間がかかるのです。しかし、簡単には撮らせてくれない一眼レフカメラだからこそ、上手に撮れたときはとても胸がいっぱいになりました。カメラの小さな枠から見ることで、名芸に様々な「マル」が存在するということにもはじめて気がつきました。

 

この授業を通してもっと写真が好きになったし、いずれ自分も一眼レフカメラを購入して、違う角度から毎日を見ることが出来たらいいなと思います。